精神科医のための海外渡航時の薬剤(携行)証明書の書き方(サンプル付)

メンタルヘルス



はじめに

外来で、患者から海外渡航の際に必要な『薬剤(携行)証明書』の作成を依頼されることがあります。しかし、頻繁にはそのような機会はなく、正確な書き方や必要な記載内容を知らないと困惑することもあるでしょう。本記事では医師向けに(特に精神科医向けに)、薬剤証明書の書き方のポイントを具体的なサンプルを交えて解説します。

薬剤証明書とは?

薬剤証明書とは、患者が渡航する際に持参する医薬品が医師から処方されたものであることを証明する文書です。海外での入国審査時にトラブルを避けるために作成されます。場合によっては、事前に申請する必要があり、渡航前に作成を依頼されることがあります。

薬剤証明書に記載すべき内容

以下の項目を記載するようにしましょう。

  • 患者の氏名
  • 生年月日
  • 診断名
  • 薬剤名
  • 服用量と服用方法
  • 処方期間
  • 医療機関名・医師名・医師の署名
  • 医療機関の連絡先

薬剤証明書のサンプル

以下に薬剤証明書の具体的なサンプルを示します。

Medication (Carrying) Certificate (Sample)

To Whom It May Concern,

This is to certify the following information:

  • Patient Name: Mr./Ms. [Patient Name (ローマ字)]
  • Date of Birth: [Date of Birth]
  • Diagnosis: [Diagnosis(診断名)]

The above patient is currently under my medical care and requires ongoing treatment with the medications listed below:

The following medications have been prescribed:

  1. Sertraline (Zoloft)
    • Dosage: 50 mg/day
    • Administration: once daily in the evening
    • Prescription Period: From [Start Date] to [End Date]
  2. Brotizolam(Lendormin)
    • Dosage: 0.25 mg/day
    • Administration: once daily before bedtime
    • Prescription Period: From [Start Date] to [End Date]
  3. : Lorazepam (Wypax)
    • Dosage mg/day
    • Administration: as needed for anxiety, up to twice daily
    • Prescription Period: From [Start Date] to [End Date]

Physician: [Physician’s Name]
Institution: [Name of Medical Institution]
Address: [Institution Address]
Contact: [Telephone number]
Signature: ______________________________
Date: [Date]

注意点とよくある質問

Q
診断名は必ず記載する必要があるか?
A

国によっては診断名の記載を求められる場合があります。特に精神科薬剤の場合はトラブル防止のためにも記載を推奨します。

Q
どの薬剤で証明が必要になるか?
A

個人使用に相当する量であれば、事前申請は不要となることがほとんどですが、自分の治療のためということを証明するために証明書を携行することが推奨されるています。

なお、フルニトラゼパム(サイレース、ロヒプノール)は、量に関係なくアメリカへの持ち込みが禁止されています。​渡航先の国によっては、特定の薬物の持ち込みが禁止されている場合があるため、事前に確認が必要です。

韓国の場合、事前に食品医薬品安全処麻薬政策課への届出が必要です。届出には、入国10日前までの申込期限があるので、注意しましょう。

Q
英語以外の言語でも作成すべきか?
A

基本的に英語で作成すれば十分ですが、渡航先の公用語が英語以外の場合、必要に応じて翻訳を添付すると親切です。

まとめ

薬剤証明書の正確な作成は、患者が安心して海外渡航できるために重要です。上記のサンプルを参考に、実際の臨床現場で活用してください。

精神科医として患者の安心と安全をサポートしましょう。

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